質問: "find it hard to~" とは、どういう意味ですか?
回答:「~するのが難しいと感じる(思う)」という意味です。
詳しくは以下をご覧ください。
1. 単語の意味
"find it hard~" において、各単語は次の意味です:
- find - 「~と思う、~と感じる」を意味する動詞
- it - 形式目的語(後述)
- hard -「困難な、大変な」を意味する形容詞
- to~ - 不定詞の名詞的用法(~すること)。「~」の部分に動詞が入る。
2. "find it hard to~" は第五文型
"find it hard to~" は5文型で言えば「第五文型SVOC」です。
Sが主語で、Vが動詞、Oが目的語、Cが補語です。
どれがどれ?
- 主語(S)・・・不明("find it hard to~" に含まれない)
- 動詞(V)・・・"find"
- 目的語(O)・・・"it"(中身は "to~")
- 補語(C)・・・ "hard"
重要なのは「O=C」
第五文型では「O=C」なので、"find it hard to~" では「it = hard」という関係が成立します。
"it" の中身が "to~"(=すること)なので、「~すること=大変」です。捉え方
上記から、「(主語)find it hard to~.」の捉え方は次の通り:
(主語)が『it (to~) = hard』という関係を "find" する。
3. 形式目的語 "it" について
"find it hard to~" で "it" は形式目的語です。
形式目的語とは、語数が多くかさばる目的語を文の後方に回す(*) ときに、その目的語が本来あるべき位置に形式的な(仮の)目的語として置かれる "it" のことです。 形式主語の目的語バージョンです。
(*) なぜ後方に回すのか? 複数の語のグループ(例. 不定詞)が "find" と "hard" の間に挟まると "find" と "hard" の距離が開きすぎて両者の関係がわかりにくいからです。
形式目的語をやめると?
"find it hard to~" を形式目的語を使わずに書き換えると、どうなるでしょうか?
例として "I find it hard to believe." で形式目的語 "it" を廃止すると、次の通り:I find it hard to believe.
↓
I find to believe hard.
"I find it hard to believe." の逐語訳は「私は信じること(to believe)を困難(hard)だと見出す(find)」。 これを自然な日本語にすると「私には信じがたい(ちょっと信じられない)」。
4. 用例
find it hard to do~
~するのは大変だ(と感じる、思う)
# この "find" は、先述の通り「~と思う、~と感じる」という意味ですが、実際には単に「~である、~だ」と訳して問題ないことが多いでしょう。
Hyperactive children find it hard to concentrate.
多動の子供たちは集中するのが困難だ(と感じる)。
# 「多動」とは落ち着きがないことです。
この文は「多動の子供たちにとって、集中するのは困難である」と訳すほうが日本語として自然です。
I find it hard to understand.
私には理解が困難だ(と思う)。