"out of" の9つの意味

英英辞典10冊をベースに、"out of" の意味を分類してみました。

1. "out of" の意味

1.1.《移動》の "out of"

"out of" の最も分かりやすい意味は《移動》です。

1.1.1. 基本的な用例

まず例文を見てみましょう。 4つあります。

主語が移動
She walked out of the room.
彼女は部屋の外へ歩いて出た。

部屋の中から外へ移動しました。

主語以外が移動
次の文では、移動するのは食べ物です。 何かの食べ物が潜在的な目的語ですが、文には現れていません。
He ate out of a big bowl.
彼は大きなボウルから食べた。
#「食べ物をお皿に移さず、大きなボールから直接たくさん食べた」という感じでしょう。
形容詞句として
次の文では、"out of" から後の部分が名詞である "way" を修飾しています。 どのような "way" かを "out of" 以下で説明しているわけです。
They were trying to find a way out of the building.
彼らは建物から出る道(方法)を見つけようとしていた。
# "way" には「」という意味と「方法」という意味がある。
比喩的な移動
次の文で "out of" は比喩的な《移動》の意味です。
The economy is starting to climb out of recession.
経済状況(景気)は景気後退(不景気)からよじ上り始めている。
# 不景気を何かの底に見立て、経済状況がその底から這い上がろうとしていると述べている。

1.1.2.《移動》の "out of" の意味の成り立ち

あくまでも私の見解ですが、"out" が「外側に」を意味する副詞で、前置詞 "of" は「~から」の意味でしょう。
"of" は "from" の意味で使われることもあります。

前置詞 "of" が「移動の過程」を示し、"out" が「移動先」を示すイメージです。

「~から(of)外側に(out)」で「~の外へ」。

1.1.3. 視線や声の《移動》

次の2つの文も《移動》の一種とみなせそうです。 主語となる人物が視線を部屋の中から窓の外へ移動させると考えるわけです。

視線の移動
She stared out of the window.
彼女は(部屋の中から)窓の外を見つめた。
# "stare" は「見つめる、凝視する」という意味。 "go on~" は「~し続ける」。
声の移動
The man shouted out of the window.
その男性は(部屋の)窓から外に向かって外に叫んだ。

1.2.《範囲外》の "out of"

何かの範囲の外」を意味する "out of" です。 空間的な意味にも比喩的な意味にも用いられます。

1.2.1. 基本的な用例

空間的な意味の例①
Stay out of the sun if you want to slow the ageing process on your skin.
お肌の老化を遅らせたいなら、太陽(の光)を避けなさい。
# 日光の当たる範囲の外にとどまりなさい。
空間的な意味の例②
He turned to look back, but by then she was out of sight.
彼が振り返ったとき、彼女はすでに視界の外だった。
# "sight" は "see" の名詞形で「視力、視界、視野」といった意味。
比喩的な意味の例①
The system is out of control.
そのシステムは制御下にない(コントロールの外側にある)。
比喩的な意味の例②
The store is out of business.
その店は営業を中止している。

1.2.2.《範囲外》の "out of" の意味の成り立ち

"out" は「外側」を意味する名詞で、前置詞 "of" は「~の」の意味だと考えられます。

"out of~"(1)名詞句で、逐語訳は「~の外側」です。 それが「~の外側」という副詞の意味になるのは、名詞句 "out of~" が副詞句と見なされる(2)からです。

(1)「"out of~" が名詞句」とは、「"out of" "~"」が1つの名詞と同じ役割を果たすということ。

(2) 副詞句は、基本的には "in the room" のように「前置詞+名詞」という形を取ります。

ゆえに、「~の外側」の意味でしかない "out of~" 「~の外側」という意味を持たせるのは、"in" が欠ける "the room" だけを「その部屋」の意味に捉えるのと同様におかしなことです。

ですが英語では慣用的に、前置詞を備えない名詞句が副詞句として機能することがあります。 例えば "next month"。 "next month" は「来月」を意味する副詞句として使うときも前置詞 "in" が用いられないのが普通です。

ですが、こうした説明は、現実の英語に文法的な解釈を当てはめたに過ぎません。 実際には、「《移動》の "out of"」と「《範囲外》の "out of"」の違いは動詞の性質の違いでしかありません。

例えば、先述の例文。
The store is out of business.
その店は営業を中止している。
この動詞 "is" を "go" に変えてみましょう。
The store has gone out of business.
その店は営業を中止した(廃業した)。

すると、変更後の "out of" は《移動》の意味に分類されます。 動詞 "go" がb>変化(営業 → 営業停止)を意味するからです。

1.3.《全体の一部》の "out of"

~のうちで/~のうちの」と訳します。 「《移動》の "out of"」の一種とみなせます。

1.3.1. 基本的な用例

three books out of ten
10冊のうちの3冊
# "ten" の後に "books" が省略されている。
Out of the entire class, only Cynthia completed the task.
クラス全体のうち、その作業を完了したのはシンシアだけだった。
# 本来の語順は "Only Cynthia out of the entire class completed the task."。 "Only" から "class" までが主語。
French women have the most children out of the entire European Union.
EU全体のうち子供の数が最も多いのはフランスの女性だ。

1.3.2.「数字 out of 数字」

《全体の一部》を意味する "out of" は、"out of" の前後に数字しかないケースも少なくありません。
Two out of six is a third.
「6のうちの2」は1/3である。
# "a thid" は "one third" と同じく「1/3(3分の1)」という意味。 「6のうちの2」は2/6なので1/3に等しい。
Four out of twelve are women.
12人のうち4人が女性だ。
# 文末に "women" があるので、"four" や "twelve" が人を指すと分かる。

1.4. 《素材・材料》の "out of"

この意味の "out of" は "made out of" の形で使われることが多いでしょう。

"made out of" は、"made of" と同じ「(何かの素材やパーツで)できている、作られている」という意味のほか、「(意外なモノで)できている、作られている」と言いたいときにも用いられます。

~で出来ている
This table is made out of mahogany.
このテーブルはマホガニーで出来ている。
#「マホガニー」は木材の種類。 高級家具の材料。
(珍しい材料で)出来ている
This bike helmet is made out of paper.
この自転車用ヘルメットは紙で出来ています。
# ヘルメットの素材として紙は珍しい。

1.5.《原因・動機》の "out of"

《原因・動機》を意味する "out of" は「~ゆえに」や「~から」などと訳します。
She did it out of love for him.
彼女は彼への愛ゆえに、それを行った。
I laughed out of embarrassment.
私はバツの悪さゆえに笑った。
# "embarrassment" は「バツの悪さ、当惑」という意味。
She asked the question out of mere curiosity.
彼女は単なる好奇心から、その質問を尋ねた。
# "mere" は「単なる」という意味。 副詞形の"merely" は「単に。」

1.6.《動物の親》の "out of"

「子 out of 親」という使い方で、「親から生まれた子」という意味です。
This is a very nice horse out of a very nice mare.
これ(この馬)は、大変よい牝馬から生まれた大変よい馬だ。
# "mare" は「牝馬」という意味。

1.7.《拠点》の "out of"

~を拠点(本部)として」や「~から」などと訳せば良いと思います。
Amy runs a $1.2M online business out of her home.
アミーは120万ドルのオンライン・ビジネスを自宅を拠点として運営している。

# アミーが在宅でビジネスを行っているわけです。 「120万ドルのビジネス」は「年に120万ドルを稼ぐ」という意味でしょうか。

"$1.2M" の "M" は、「100万」を意味する "million" の略。
Tesla to operate out of 320,000-square-foot warehouse in San Bernardino
テスラ社、サン・バーナーディーノの32万平方フィートの倉庫を操業拠点に

# "Tesla to operate..." という書き方なのは新聞記事の見出しだからです。 サン・バーナーディーノは米国カリフォルニア州の地名。

"operate" は動詞で「操作する、運営する、創業する」などの意味。

1.8.《喪失》の "out of"

~が切れて、底を突いて」などと訳します。

1.8.1. 基本的な用例

We're out of sugar.
私たちは砂糖を切らしている(砂糖の備蓄がゼロ)。
Sorry, we're out of bread.
済みませんが、パンは売り切れです。
# 商品としてのパンの在庫がすっかり無くなった。

1.8.2.《喪失》の "out of" の意味の成り立ち

《喪失》を意味する "out of" はここまでに見てきた "out of" と違って、"out" が「」という意味ではありません。 "out" を「外」の意味に捉えると、例えば、"out of sugar" をどう解釈しようと「砂糖が尽きた」の意味にならないのです。

私見ですが、《喪失》を意味する "out of" で "out" と "of" は次の意味だと思います:

  • out ・・・「欠如した、不足した、前はあったものが無くなった」という意味(形容詞)
  • of ・・・「~に関して」という意味
この "out" と "of" の意味は、ちゃんと辞書に記載されています(私がひねり出した意味ではありません)。

例えば "out of sugar" なら、「砂糖に関して、それまであった備蓄が無くなった」で「砂糖が尽きた」です。

1.8.3.《喪失》の "out of" の他の例

out of breath

激しい運動などの後で呼吸がままならない状態を「息が切れた」と言います。

この「息が切れた」は英語で "out of breath" です。 例えば次のように使います。
We were out of breath when we got to the summit.
頂上についたとき、私たちは息が切れていた。
# "We were out of breath." はSVCの第2文型。 "We" = "out of breath"。

この "out of breath" の "out of" も《喪失》の意味と考えられます。 「呼吸に関して(of breath)、それまで足りていたのが欠乏している(out)」わけです。

cheat... out of~
"cheat... out of~" は「騙し取る」という意味ですが、この "out of" も《喪失》の意味に理解すると筋が通ります。
He cheated me out of a dollar.
彼は私から1ドルを騙(だま)し取った。
# "cheat" は「だます、詐欺」などの意味。 "cheat" は名詞と動詞があるが、ここでは動詞。

"He cheated me out of a dollar." は一見すると第3文型です。 この場合の解釈は次のようなもの:

"He cheated me" でSVOの第三文型。 "out of a dollar." は前置詞句なので文型の要素としてカウントしない

つまり、"He stole a dollar from me.(彼は1ドルを私から盗んだ)" などと同様の構造と見なします。 "out of" を "from" と同じ役割にあると見なすわけです。
しかし先述の「《喪失》の "out of"」の成り立ちに関する私の考えが正しいなら、"He cheated me out of a dollar." は第5文型(SVOC)です。 「彼は私を騙して、me = out of a dollar の状態にした」というわけです。

この構造の捉え方は、"She shot him dead.(彼女は彼を撃ち殺した)" なんかと同じです。 "She shot him dead." も第5文型で、「彼女が彼を銃か何かで撃って、him = dead の状態にした」という意味です。

第5文型(SVOC)は「O=C」という関係が特徴です(Oが目的語、Cは補語)。

1.9.《偶然》の "out of"

We haven't had an opportunity to eat out of late.
最近、私たちは外食(レストランとかで食べること)の機会を持てずにいる。

"eat out" は慣用句で「外で食べる、外食する」という意味です。

"of late" も慣用句で「最近、近頃」の意味です。

よって、上記の例文は "eat out" と "of late" で区切られます。

したがって、この例文の "out" と "of" は、たまたま隣り合っただけです。

2. "out of~" の頻出表現

2.1. take... out of~

2.1.1. 基本的な意味

"take" の基本的な意味が「取る」なので、"take... out of~" の基本的な意味は「~から ...を取り出す」です。「...を~から取り除く、連れ出す」という意味にも使われます。
連れ出す
He was becoming ill from the smoke, and I took him out of the room.
(タバコの)煙で彼の具合が悪くなっていたので、私は彼を部屋の外に連れ出した。
# "took" は take" の過去形。 この "from" は「原因・理由」を意味する。
取り除く
The poor reception of my first book really took the enthusiasm for writing out of me.
私が初めて出版した本の評判が悪かったので、私は作家としての熱意を失った。
# 直訳は「評判の悪さが私から執筆の熱意を奪った」。 "the enthusiasm for writing" は「書くことへの熱意」という意味で、これ全体が "take" の目的語。

2.1.2. "take... out of ...self"

"take... out of ...self" の2箇所の「...」には同一人物が入ります。 例えば、"take me out of myself"。

言葉通りに訳すと「...から ...自身を連れ出す」ですが、"take... out of ...self" は熟語で「気分転換する、リフレッシュする、悩み事を忘れる」という意味です。
Writing took her out of herself. When she was writing she could forget she wasn't pretty, didn't have a boyfriend, had no talents and no future.
(小説を)書くことで、彼女は悩み事を忘れた。 小説を書いているとき、彼女は自分が可愛くないこと、ボーイフレンドが1人もいないこと、才能も将来もないことを忘れられたのだ。
My wife thinks it's silly that I still play video games, but it really helps to take me out of myself after a stressful day at work.
妻は私が未だに(いい年をして)テレビゲームで遊ぶのを馬鹿げてると思っている。 でも、テレビゲームは1日の仕事のストレスを癒やすのに実に役立つのさ。
字義通りの意味のことも
"take... out of ...self" はしかし、上述の熟語の意味以外にも使われます。 例えば次の文。
By focusing on the sounds inside the room and the busy city outside of it, the practice immediately took me out of myself and into the world around me.
室内の音楽と屋外の騒がしい町中に集中すると、すぐに私は自分の中から周囲の世界へと連れ出された。
# 瞑想か何かの話です。 "out of" と "into" がセットで使われているので、この "take... out of ...self" が上述の熟語の意味でないのは明白です。 "the practice took me out of myself" は、「瞑想か何か(the practice)が私の意識か何か(myself)を私(me)から連れ出した」ということでしょう。

2.2. go out of~

2.2.1. 基本的な意味

"go out of~" は基本的には「~の(内から)外へ出て行く」という意味です。
He went out of the room quickly.
彼は足早に部屋を出ていった。

2.2.2. 慣用句の一部

"go out of~" は比喩的な意味で多くの慣用句に用いられます:

  • go out of ones's way(to~)・・・わざわざ(~を)する、(~を)頑張る、他人のために骨を折る
  • go out of production・・・生産されなくなる、生産中止になる
  • go out of use・・・使われなくなる
  • go out of one's mind・・・正気を失う、気が狂う
  • go out of existence・・・存在しなくなる、消滅する
  • go out of business・・・廃業する、営業しなくなる

2.3. get... out of~

2.3.1. 基本的な意味

基本的な意味は「...を~から取る」です。

「...」や「~」の部分がモノかで意味が異なります。 例えば次のようなもの:

  • 「...」がモノで「~」が  → ~から...を得る、奪う、取る
  • 「...」がで「~」がモノか場所  → ~から...を連れ出す、救出する
  • 「...」も「~」もモノ  → ~から...を得る、取り除く、取り出す

ですが、1つ1つを暗記する必要はありません。 「...を~から取る」という基本的な意味を知っていれば、文脈から意味が分かります。

get モノ out of 人①
We can't get the name of her accomplice out of her.
我々は彼女から共犯者の名前を引き出せずにいる。
# "We" は警察でしょう。 "accomplice" は「共犯者」という意味。
get モノ out of 人②
That extortionist is trying to get even more money out of me.
その脅迫者は私から、まださらにカネを奪おうとしている。
# すでに1度はカネを奪われています。 "extortion" が「脅迫」という意味で、それに「~する人」を意味する接尾辞 "-ist" が付いたのが "extortionist"。
get 人 out of 場所
Get me out of here!
オイラ/私/ぼくをここから出して!
# どこかに閉じ込められています。 あるいは落とし穴に落ちているとか。
get モノ out of モノ
We're going to get a lot of money out of this deal.
我々はこの取引で大金を儲けるだろう。

# 直訳: 我々はこの取引からたくさんの金銭を得るだろう。

"deal" は意味が色々あるが、ここでは「取引」の意味。

2.3.2. get the most out of~

~から...を得る」を意味する "get... out of~" の「...」の部分に "the most" が入った慣用句です。

この "most" は名詞で、「最大のモノ」という感じの意味です。

"get the most out of~" の使われ方は次の2つ:

  • (「~」がの場合)~の能力を最大限に活用する
  • (「~」がモノの場合)~から可能な限りの利益を得る
Beth always gets the most out of her employees.
ベスは常に、従業員の能力を最大限に活用する。
# "Beth" は女性の名前。
9 Scientifically Proven Ways to Get the Most Out of Study Time
勉強時間を最大限に活用するための科学的に証明された9つの方法
#「Hey Sigmund」というサイトの記事のタイトル。

2.3.3 get oneself out of

~から出る」という意味です。
直訳は「自分自身を~の外に連れ出す」です。
We have to get ourselves out of here before the building collapses!
建物が崩壊する前に、ここを脱出しなくては!
次のように抽象的な意味にも使われます。
He needed to get himself out of the relationship.
彼は、その関係から抜け出す(出て行く)

2.4. get out of~

2.4.1. 意味

たくさん意味があります:

  1. ~から出る
  2. (道などの場所)から退く/どく/のく
  3. ~から退散する
  4. (義務や苦労や面倒事を)何とかして免れる
  5. 習慣をやめる
  6. (良好な状態から)転落する・脱落する

上記意外にも意味があります。 でも、大体はなんとなく意味が分かることでしょう。

2.4.2. 成り立ち

"get out of~" の成り立ちは次の2つが考えられます:

  • "get oneself out of~" の "oneself" が省略されたと見られるもの。
  • 「~の外(out of~) という状態を得る(get)」という意味と思われるもの。
上記のどちらにも解釈できるものも多く、深く考えるだけ損というものです。
Get out of here!
ここから出ていけ!
Get out of the way.
そこをどいて。
# この "way" は「(発話者の)進路、進行方向」ぐらいの意味。
The party started getting out of hand.
パーティーは(皆が酒に酔うなどして)メチャクチャになり始めた。
# "out of hand" は直訳すると「手の外」だが、意味は「手に負えない、手に余る、暴走状態の」。 この "hand" も「手」も「制御、コントロール」という意味。
He decided to get out of teaching.
彼は教職を離れることにした。
# "teaching" は「教えること」すなわち「教師の職」。

2.5. grow out of

"grow" は「育つ」という意味。「育った結果なにかの内から外へ移動する」が "grow out of" の基本的な意味です。

2.5.1. 意味

"grow out of" は熟語で、次の5つの意味があります:

  1. 植物などが成長して植木鉢などからハミ出る
  2. 子供が成長して、小さい頃の衣類や自転車などが身に合わなくなる
  3. 精神的に成長するなどして、それまでの(未熟な)習慣や考えなどを脱する
  4. 既存の何かから別の何かが生まれる
  5. 既存の問題が大きくなる

2.5.2. 例文

植物の成長
The root of the plant grew out of the pot and into the ground.
その植物が育って、根が植木鉢を飛び出し地面に根をおろした。
# "root" は「根」、"plant" は「植物」、"pot" は「植木鉢」という意味。 いずれも意味はこれだけではない。 "grew" は "grow" の過去形
# "grew" は "grow" の過去形。
子供の成長
You've grown out of your shoes again.
また靴が小さくなったね。
# 親が子に向けた発言。 "grown" は "grow" の過去分詞形。
習慣などを脱する
I thought she would have grown out of temper tantrums by now.
彼女はもう癇癪(かんしゃく)を起こすのを卒業したと思っていたが。
# この口ぶりからすると、卒業できていなかったようです。 "temper tantrum" は1~4才ぐらいまでの幼児が起こす癇癪のこと。
既存のモノから何かが
My novel grew out of a short story I'd written as a kid.
私の小説は、私が子供のころに書いた短編が元になっている。
# 子供の頃に書いた短編が小説に育った。
問題が大きくなる
A big argument has grown out of a tiny disagreement.
小さな意見の相違から大きな議論が生じた。
# "disagreement" が「意見の相違、不一致」という意味で、"argument" がここでは「議論、論争、口論」の意味。

3. "out of" の文中での役割

"out of" だけだと前置詞句です。 "out" と "of" という2語で、"in" や "on" などの前置詞と同じような役割を果たします。

ですが、"out of" とその後に続く語句を合わせた全体(例. "out of the room")は、その全体で1つの形容詞副詞と同じ働きをします。

ゆえに、例えば "out of the room" のように "out of" に導かれる語群は形容詞句または副詞句です。

複数の言葉が集まって文中でつの役割を果たすものが「」です。(「主語+動詞」を含んでいれば「節」)

形容詞句や副詞句を形成するのは "out of" に限りません。 あらゆる前置詞は形容詞句や副詞句を形成します。 例えば、"with you" も形容詞句または副詞句です。 「あなたと(行く)」なら副詞句ですし、「あなたとの(ひととき)」なら形容詞句です。